診察のご相談や治療に関するお問い合わせはコチラ
03-6555-5015

お問い合わせ03-6555-5015

頭のゆがみの基本 02

赤ちゃんの頭のゆがみの種類には何がある?
パパ・ママが知っておくべき赤ちゃんの頭のゆがみと治療法

赤ちゃんの頭のゆがみは、その形状によって3つの種類があると言われています。今回は親御さんが気になる赤ちゃんの頭のゆがみの種類や、頭のゆがみに対する治療法について医師に聞きました。

赤ちゃんの頭のゆがみの種類には、どのようなものがあるのでしょうか?
赤ちゃんの頭のゆがみは、ゆがみの形に応じて「斜頭症」「短頭症」「長頭症」の3つの種類があります。
単に頭のゆがみと言っても、3つの種類があるんですね。では、はじめに「斜頭症」について教えてください。
斜頭症は、赤ちゃんの頭を上から見たときに後頭部が斜めに歪んで左右非対称になっています。ゆがみが進行すると耳の位置や顔面が左右非対称になることもあり、この場合には治療が必要になるケースもあります。
斜頭症の原因は何でしょうか?
主に寝ているときの向きぐせ、つまり「寝ぐせ」が一般的な原因です。就寝時以外にも、いつも同じ方向に抱っこしていることや、子宮内が狭いといった出産時の環境によって斜頭症が起こることもあります。
生まれる前からすでに頭のゆがみが起こっていることもあるんですね。次に、「短頭症」はどんな頭のゆがみなのでしょうか?
皆さんは「絶壁頭」という言葉を聞いたことはありませんか? 「おじいちゃんは絶壁で〜」などという会話を聞いたことがある方もいるかもしれません。短頭症はいわゆる絶壁頭のこと。後頭部が丸みを帯びずに平らになっている状態です。
「絶壁」という言葉で浸透するくらいですから、短頭症はよくある頭のゆがみなのでしょうか?
そうですね。日本ではポピュラーとも言える頭のゆがみかもしれません。短頭症は主に仰向けで寝かせていることによって起こります。日本では昔から仰向けで赤ちゃんを寝かせることが一般的でしたから、短頭症の赤ちゃんもめずらしくなかったと考えられます。
では、「長頭症」はどんな頭のゆがみなのでしょうか?
長頭症は、頭部が通常よりも縦に長く伸びていて、後頭部が大きく突き出している状態です。頭が細長くなっていると言えばわかりやすいでしょうか。
長頭症は何が原因で起こるのでしょうか?

主に横向きで寝かせられていることが原因です。たとえばNICU(新生児集中治療室)で長期間治療を受けている赤ちゃんは、処置の関係で横向きに寝かせられていることが多いのです。そのため、長頭症になりやすいと言われています。

また、赤ちゃんが長頭症の場合は一点気をつけなければならない点があって。

長頭症の赤ちゃんのときに気をつけるべき点とは何でしょう?
長頭症は、頭蓋骨縫合早期癒合症という先天的な病気の一種である、矢状縫合早期癒合で現れる頭の形に似ているのです。頭蓋骨縫合早期癒合症は何らかの原因で早期に赤ちゃんの頭蓋骨がくっついてしまう病気で、そのままでは赤ちゃんの脳の発育に影響が及ぶため早めの治療が必要です。
単なる頭のゆがみと思っても、気をつけなければならないケースもあるんですね。では、「赤ちゃんの頭のゆがみは放っておいても自然に治る」ということはないのでしょうか?

赤ちゃんの頭のゆがみの原因や、月齢、ゆがみの程度によって異なります。生後3カ月未満だったり、ゆがみの程度が軽かったりするケースでは赤ちゃんの成長にともなって頭のゆがみが気にならなくなることがありますね。だいたい1歳頃には、頭のゆがみが目立たなくなると言われています。

しかし、だんだんと頭のゆがみが強くなってくるケースや、ひと目見てわかるくらいにゆがみが強いケースは、一度小児科で相談することをおすすめします。

ゆがみが強いにもかかわらず放っておくと、どんなことが起こるのでしょうか?
将来的に、見た目が気になるだけでなく、メガネや帽子などが合わせづらかったり、噛み合わせが悪くなったりといった影響が考えられます。ですから、繰り返しになりますが、赤ちゃんの頭のゆがみが気になったらまずは医師に相談してみてください。
まずは一度医師に相談することが大切なんですね。赤ちゃんの頭のゆがみに対する治療法はあるのでしょうか?

ゆがみの程度や原因によって治療法は異なります。

ゆがみの程度が軽い場合には抱っこの向きや寝かせる向きを変える、親御さんが見ているところで腹ばいにさせるといった体位変換で様子を見ます。生後3カ月未満の赤ちゃんでは成長にしたがって自然に軽快することも考えられるため、積極的な治療を行わないこともあります。

ゆがみの程度が強い場合にはどのような治療法がありますか?
明らかにゆがみが分かるくらいの変形で、頭のゆがみの原因が病気ではない場合は「ヘルメッ治療」が行われることもあります。ヘルメット治療は赤ちゃんの頭の形に合わせたオーダーメイドのヘルメットを作成して長時間かぶることで、頭を正常な形へと導くことを期待する治療法です。
ヘルメット治療は必ず受けなければならないのでしょうか?
ヘルメット治療は自由診療の対象で、必ず受けなければいけない治療法ではありません。ヘルメット治療を受けたほうがよいのかについても、医師と相談するとよいでしょう。

コラム一覧に戻る

お話を聞いた先生

橋都浩平先生

橋都 浩平(はしづめこうへい)先生

東京大学医学部医学科卒。日本赤十字社医療センター小児外科部長、
東京大学小児外科教授を歴任後、東京西徳洲会病院で総長を務める。
同院を退任後、ドリームインキュベータ常勤監査役等を経て、
現在はジャパン・メディカル・カンパニー社外取締役及びメディカルノート社外取締役。
これからの医療には産業界との連携が必要不可欠と考え、医療人と企業人、
双方の視点から医療の進歩に日々貢献している。