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【プレスリリース】2025年7月より国立大学法人長崎大学病院にて、乳児頭蓋矯正治療の専門医師による株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー製ヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を用いた治療が開始されました
2025.07.18
2025年7月より国立大学法人長崎大学病院(長崎県長崎市、以下長崎大学病院)「赤ちゃんの頭のかたち外来」において、株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO大野秀晃、以下当社)が開発製造する赤ちゃんの頭のかたちを矯正するヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を用いた頭蓋矯正治療が開始しました
赤ちゃんの頭のかたち(歪み)に対する治療やケアへの社会的関心が高まる中、長崎県内の乳幼児・小児医療における高次医療機関である国立大学法人長崎大学病院において、2025年7月より「赤ちゃんの頭のかたち外来」が新たに始まっています。長崎県内における適正な頭蓋健診と適正な頭蓋矯正治療のニーズの高まりを受けての開設となりました。これにより、乳児頭蓋矯正治療の専門医師による、病的頭蓋変形の鑑別診断からヘルメット治療の卒業までを一貫して行う本格的な診療体制が整い、長崎県内で初めて、適正な頭蓋健診と適正な頭蓋矯正治療を受けられる環境が実現します。
2025年7月より開始される当社製ヘルメットを用いた乳児頭蓋矯正治療では、ヘルメット治療を的確にサポートする技能を有する当社の専門スタッフが参画し、医師との連携のもと、長崎大学病院内にてヘルメットの処方および調整を行います。初診から治療終了(卒業)まで、赤ちゃんとご家族に寄り添いながら、個々に合わせたオーダーメイドのサービスを提供いたします。
長崎大学病院では、毎回の診察時に専門医師が赤ちゃんの頭蓋の成長発達およびヘルメット治療の効果を丁寧に確認します。そのうえで、赤ちゃんの成長に応じて、ヘルメット内部のインナークッションを受診のたびに交換し調整を行います。こうした、医師の指示に基づく一人ひとりの赤ちゃんに合わせたクッションの調整と交換により、ヘルメットは作製時だけでなく、治療期間中も常にオーダーメイドの状態が保たれます。
診療を担当する長崎大学病院の樫山医師と赤司医師は、赤ちゃんの頭のかたちとヘルメット治療に関する医師同士の学び合いの場である当社主催の「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」に参加するとともに、ヘルメット治療の先行施設(大学病院)の見学も行い、知見の蓄積と診療体制の構築に努められています。
<ヘルメット治療を担当する医師について>
長崎大学病院
形成外科教授 樫山和也先生
[経歴]
2003年 長崎大学医学部 卒業
同年長崎大学医学部 形成外科学教室入局
2004年 日本赤十字社 長崎原爆病院 皮膚科・麻酔科
2005年 山口県立総合医療センター 形成外科
2006年 愛媛県立中央病院 形成外科・顎顔面外科
2007年 宮崎社会保険病院 形成外科
2009年 長崎大学医学部医歯薬学総合研究科 入学
2011年 長崎大学医学部医歯薬学総合研究科 卒業
2012年 長崎大学医歯薬学総合研究科 原研医療 研究員
2013年 長崎大学 形成外科 医員
2014年 豊見城中央病院 形成外科・顎顔面外科・美容外科・美容皮膚科 医長
2019年 長崎大学 形成外科 助教
2021年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 助教
2022年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 准教授
2024年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 教授
[資格・学会活動など]
医学博士
日本専門医機構(形成外科専門医・領域指導医・プログラム指導医)
日本形成外科学会(小児形成外科分野指導医・皮膚腫瘍外科分野指導医・レーザー分野指導医/評議員/機関誌編集委員・学術委員・制度検討委員・専門医認定委員)
日本形成外科学会・九州地方会(世話人)
日本頭蓋顎顔面外科学会(専門医/代議員/機関誌編集委員会副委員長・医療安全委員)
日本創傷外科学会(専門医/評議員)
日本熱傷学会(専門医)
日本熱傷学会・九州地方会(世話人)
日本レーザー医学会(専門医/評議員)
日本美容外科学会JSAPS(専門医)
日本皮膚科学会
日本褥瘡学会
日本褥瘡学会・九州地方会(世話人)
日本手外科学会
脂肪幹細胞研究会(世話人)
日本形成外科手術手技学会(理事)
Kyushu Conference of the Craniofacial Surgeons, KCCS(主催者)
長崎大学病院
形成外科 赤司理菜先生
[経歴]
2019年 佐賀大学医学部卒業
2021年 長崎大学医学部形成外科教室入局
2022年 長崎みなとメディカルセンター形成外科
2025年 長崎大学病院形成外科
長崎大学病院について
長崎大学病院は、長崎県内唯一の大学病院として、地域の高度医療を担う中核的な役割を果たしています。腎・肝・肺などの臓器移植をはじめとした先進的な医療を提供するほか、原爆被爆者医療や感染症・放射線障害医療の分野では国内外で高い評価を受けています。さらに、救命救急センターを中心に24時間体制での医療提供を行い、離島地域への遠隔診療や医療支援にも積極的に取り組んでいます。
医学教育・研究の拠点としても多くの医学生や研修医を受け入れており、国際連携にも力を注いでいます。高度医療、教育、研究、地域・国際貢献を融合した先進的な大学病院です。

2025年7月より開始される当社製ヘルメットを用いた乳児頭蓋矯正治療では、ヘルメット治療を的確にサポートする技能を有する当社の専門スタッフが参画し、医師との連携のもと、長崎大学病院内にてヘルメットの処方および調整を行います。初診から治療終了(卒業)まで、赤ちゃんとご家族に寄り添いながら、個々に合わせたオーダーメイドのサービスを提供いたします。
長崎大学病院では、毎回の診察時に専門医師が赤ちゃんの頭蓋の成長発達およびヘルメット治療の効果を丁寧に確認します。そのうえで、赤ちゃんの成長に応じて、ヘルメット内部のインナークッションを受診のたびに交換し調整を行います。こうした、医師の指示に基づく一人ひとりの赤ちゃんに合わせたクッションの調整と交換により、ヘルメットは作製時だけでなく、治療期間中も常にオーダーメイドの状態が保たれます。
診療を担当する長崎大学病院の樫山医師と赤司医師は、赤ちゃんの頭のかたちとヘルメット治療に関する医師同士の学び合いの場である当社主催の「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」に参加するとともに、ヘルメット治療の先行施設(大学病院)の見学も行い、知見の蓄積と診療体制の構築に努められています。
<ヘルメット治療を担当する医師について>
長崎大学病院
形成外科教授 樫山和也先生

2003年 長崎大学医学部 卒業
同年長崎大学医学部 形成外科学教室入局
2004年 日本赤十字社 長崎原爆病院 皮膚科・麻酔科
2005年 山口県立総合医療センター 形成外科
2006年 愛媛県立中央病院 形成外科・顎顔面外科
2007年 宮崎社会保険病院 形成外科
2009年 長崎大学医学部医歯薬学総合研究科 入学
2011年 長崎大学医学部医歯薬学総合研究科 卒業
2012年 長崎大学医歯薬学総合研究科 原研医療 研究員
2013年 長崎大学 形成外科 医員
2014年 豊見城中央病院 形成外科・顎顔面外科・美容外科・美容皮膚科 医長
2019年 長崎大学 形成外科 助教
2021年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 助教
2022年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 准教授
2024年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 形成再建外科学分野 教授
[資格・学会活動など]
医学博士
日本専門医機構(形成外科専門医・領域指導医・プログラム指導医)
日本形成外科学会(小児形成外科分野指導医・皮膚腫瘍外科分野指導医・レーザー分野指導医/評議員/機関誌編集委員・学術委員・制度検討委員・専門医認定委員)
日本形成外科学会・九州地方会(世話人)
日本頭蓋顎顔面外科学会(専門医/代議員/機関誌編集委員会副委員長・医療安全委員)
日本創傷外科学会(専門医/評議員)
日本熱傷学会(専門医)
日本熱傷学会・九州地方会(世話人)
日本レーザー医学会(専門医/評議員)
日本美容外科学会JSAPS(専門医)
日本皮膚科学会
日本褥瘡学会
日本褥瘡学会・九州地方会(世話人)
日本手外科学会
脂肪幹細胞研究会(世話人)
日本形成外科手術手技学会(理事)
Kyushu Conference of the Craniofacial Surgeons, KCCS(主催者)
【樫山先生よりコメント】
赤ちゃんの頭蓋骨は成人と異なり、いくつかのパーツに分かれていて、それぞれの骨は非常に薄く、やわらかいです(生後すぐにはわずか数ミリの厚さしかなく、我々の手の指の爪くらいのイメージです)。成長するにつれ、隣同士の骨は徐々に一体化し、硬くて分厚い大人の頭蓋骨(成人の頭蓋骨の厚さは1~2センチ)へと近づいていきます。
そのため、頭蓋骨がやわらかい生後数か月の間は、「向きぐせ」によるゆがみ(位置的頭蓋変形)が生じやすい状態です。
赤ちゃんの頭の形がゆがんでいることを気にして受診される方のうち、大多数はこの位置的頭蓋変形であり、その場合、脳の発達や成長には影響はありません。位置的頭蓋変形とは、赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝ることや、母親のお腹の中でのさまざまな要因(多胎妊娠など)で、後頭部が平らになったり左右非対称になったりする状態です。この状態は病気ではなく、脳機能の発達に影響が出ることは基本的にありません。
変形が軽い場合は、赤ちゃんが成長し頭が大きくなったり自分で寝返りするようになったりする中で自然に治ることが期待できます。寝返りするようになる前は、頭部の向きを工夫したり、タミータイムと呼ばれる見守り下でのうつ伏せの時間を増やしたりすることで改善が見込めます。
しかしながら、変形が強くなった場合には、耳やおでこ、目、頬、あごの形にもゆがみが生じることがあります。このような場合、先ほど述べた方法だけでは治りにくく、大人になってもゆがみの名残が残ってしまうこともあります。こうしたケースでは、ヘルメットを使った矯正治療が効果的であることがわかっています。海外では1900年代から、日本では2012年から保険外の診療として行われており、効果を示す研究もあります。
当院はこれまで、保険が使えないヘルメット治療を希望される方には院外の他施設を紹介していました。しかし、通院の利便性などから、院内でヘルメットを作成・処方し、矯正治療を行うことが可能となりました。
稀ではありますが、「骨の病気」など、何らかの疾患によって頭の形がゆがんでしまうことがあります。隣同士の骨が異常に早く一体化してしまう病気(頭蓋骨縫合早期癒合症)がその代表で、この場合、頭蓋骨が大きく成長できず、脳の発達に悪影響を及ぼすことがあり、場合によっては早期の手術が必要となることもあります。
このように、赤ちゃんの頭のかたちがゆがんでいる場合、それが病気によるものか、それとも病気でないものか、適切な医師の診断を受けることがとても重要です。
赤ちゃんの頭蓋骨は成人と異なり、いくつかのパーツに分かれていて、それぞれの骨は非常に薄く、やわらかいです(生後すぐにはわずか数ミリの厚さしかなく、我々の手の指の爪くらいのイメージです)。成長するにつれ、隣同士の骨は徐々に一体化し、硬くて分厚い大人の頭蓋骨(成人の頭蓋骨の厚さは1~2センチ)へと近づいていきます。
そのため、頭蓋骨がやわらかい生後数か月の間は、「向きぐせ」によるゆがみ(位置的頭蓋変形)が生じやすい状態です。
赤ちゃんの頭の形がゆがんでいることを気にして受診される方のうち、大多数はこの位置的頭蓋変形であり、その場合、脳の発達や成長には影響はありません。位置的頭蓋変形とは、赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝ることや、母親のお腹の中でのさまざまな要因(多胎妊娠など)で、後頭部が平らになったり左右非対称になったりする状態です。この状態は病気ではなく、脳機能の発達に影響が出ることは基本的にありません。
変形が軽い場合は、赤ちゃんが成長し頭が大きくなったり自分で寝返りするようになったりする中で自然に治ることが期待できます。寝返りするようになる前は、頭部の向きを工夫したり、タミータイムと呼ばれる見守り下でのうつ伏せの時間を増やしたりすることで改善が見込めます。
しかしながら、変形が強くなった場合には、耳やおでこ、目、頬、あごの形にもゆがみが生じることがあります。このような場合、先ほど述べた方法だけでは治りにくく、大人になってもゆがみの名残が残ってしまうこともあります。こうしたケースでは、ヘルメットを使った矯正治療が効果的であることがわかっています。海外では1900年代から、日本では2012年から保険外の診療として行われており、効果を示す研究もあります。
当院はこれまで、保険が使えないヘルメット治療を希望される方には院外の他施設を紹介していました。しかし、通院の利便性などから、院内でヘルメットを作成・処方し、矯正治療を行うことが可能となりました。
稀ではありますが、「骨の病気」など、何らかの疾患によって頭の形がゆがんでしまうことがあります。隣同士の骨が異常に早く一体化してしまう病気(頭蓋骨縫合早期癒合症)がその代表で、この場合、頭蓋骨が大きく成長できず、脳の発達に悪影響を及ぼすことがあり、場合によっては早期の手術が必要となることもあります。
このように、赤ちゃんの頭のかたちがゆがんでいる場合、それが病気によるものか、それとも病気でないものか、適切な医師の診断を受けることがとても重要です。
長崎大学病院
形成外科 赤司理菜先生

2019年 佐賀大学医学部卒業
2021年 長崎大学医学部形成外科教室入局
2022年 長崎みなとメディカルセンター形成外科
2025年 長崎大学病院形成外科
【赤司先生よりコメント】
本外来では、頭蓋の変形に関する正確な評価を行い、お子様の頭の形に関するご家族の不安や悩みに寄り添いながら、専門的かつ丁寧な医療を提供してまいります。ヘルメット治療では、3Dスキャナーを用いた精密な評価により、頭蓋形状を客観的に把握し、一人ひとりに適した治療方針をご提案いたします。装着開始後は継続的なフォローアップ体制を整えており、保護者の方とともにお子さまの健やかな成長を支えてまいります。あたまの形について気になることがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
本外来では、頭蓋の変形に関する正確な評価を行い、お子様の頭の形に関するご家族の不安や悩みに寄り添いながら、専門的かつ丁寧な医療を提供してまいります。ヘルメット治療では、3Dスキャナーを用いた精密な評価により、頭蓋形状を客観的に把握し、一人ひとりに適した治療方針をご提案いたします。装着開始後は継続的なフォローアップ体制を整えており、保護者の方とともにお子さまの健やかな成長を支えてまいります。あたまの形について気になることがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
長崎大学病院について

医学教育・研究の拠点としても多くの医学生や研修医を受け入れており、国際連携にも力を注いでいます。高度医療、教育、研究、地域・国際貢献を融合した先進的な大学病院です。