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【プレスリリース】慶應義塾大学とジャパン・メディカル・カンパニーによる共同研究「経鼻内視鏡手術シミュレーションモデルの開発と手術技能習得効果の検証」の成果を第31回日本神経内視鏡学会学術集会にて発表

2024.11.27
学校法人慶應義塾(以下、慶應義塾大学)と株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下当社)が共同研究契約を締結、「経鼻内視鏡手術シミュレーションモデルの開発と手術技能習得効果の検証」に関する共同研究を行い、その成果を第31回日本神経内視鏡学会学術集会にて発表しました

慶應義塾大学と当社は「経鼻内視鏡手術シミュレーションモデルの開発と手術技能習得効果の検証」についての共同研究契約を締結し、高難度手術である経鼻内視鏡手術を安全・確実に遂行するための、シミュレーショントレーニングの構築についての共同研究を行いました。研究の概要は以下のとおりです。

  1. 経鼻内視鏡手術において手術解剖学的に重要な頭蓋底骨組織、神経、血管、脳組織を忠実に再現した実用性の高いシミュレーションモデルを開発
  2. 同モデルを活用した修練による手術技能習得効果を評価し、明確化する
  3. 同モデルを活用した経鼻内視鏡手術シミュレーショントレーニングによる手術技能習得効果を検証する方法を確立
本研究を通じて得られた成果については、2024年11月7日(木)・8日(金)の2日間にわたって開催された第31回一般社団法人日本神経内視鏡学会学術集会において「経鼻内視鏡下硬膜縫合モデルの開発とその学習効果の検討」と題し、足利赤十字病院脳神経外科・慶應義塾大学医学部脳神経外科 高原健人先生よりご発表をいただきました。
当社が開発・製造・販売を行う医療用精密立体模型「KEZLEX」はオーダーメイドでの製作が可能となっており、今回の共同研究においても様々なご要望にお応えしながら共同研究を進めてまいりました。当社製医療模型が人体と変わりない再現性を持つとご評価いただき、臨床にもつながる研究の場でご活用いただけていることは医療に携わる当社にとっても身が引き締まる思いです。
医療の最前線の場にいる医師の先にいる患者様のためにも、今後も一層の製品改良・新しい製品の開発に取り組んでまいります。 共同研究を行った先生よりコメント
足利赤十字病院 脳神経外科/慶應義塾大学医学部脳神経外科 高原健人先生 【略歴】
2016年 慶應義塾大学医学部卒業
2016年 東京警察病院 初期研修医
2018年 静岡市立清水病院
2019年 川崎市立川崎病院
2020年 慶應義塾大学病院
2023年 川崎市立川崎病院 脳神経外科 副医長
2024年 足利赤十字病院 脳神経外科

【認定医・専門医】
・日本脳神経外科学会認定専門医
・日本脳神経血管内治療学会認定専門医
・日本神経内視鏡学会技術認定医

高原先生および共同研究者 慶應義塾大学脳神経外科 准教授 植田先生よりコメント
経鼻内視鏡下手術は下垂体を中心に頭蓋低病変に広く適用されるようになっていますが、本アプローチ独特の手技の難しさがあります。本アプローチの手技の中でも、繊細な操作を代表する縫合操作を対象とすることで、顕微鏡下のバイパス手術の練習のように繰り返し練習ができるモデルの開発を目指しました。また、あえて骨窓は予め開けておくことで、ドリルを不要とし、導入のハードルを下げることも狙っています。
本モデルでのトレーニングを通じて、実際に若手脳外科医において手技の洗練がみられており、この操作の難しさとモデルの有用性が伺えました。縫合手技をはじめとした繊細な手技全般の技術獲得に役立つことが期待されます。

KEZLEXについて 当社が開発・製造・販売する医療用精密立体模型(KEZLEX)は人骨と同様の削り心地、人体の内部構造を再現しています。過去30年にわたり、脳神経外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科等の先生方と共に幾度もの改良の末に開発に至りました。医師の経験と3Dプリンティングをベースにする当社のモノづくりのノウハウが組み合わされたモデルです。国内外のハンズオンセミナーや、術前・術野でのシミュレーションなど、幅広い用途で利用されています。アメリカ、ヨーロッパ、中国、東南アジアなど、世界50ヵ国以上での導入経験を有しています。
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