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赤ちゃんの頭のゆがみとかたちの変化を大規模データで検証。ジャパン・メディカル・カンパニー、慶應義塾大学との共同研究 第二弾を実施

2026.03.31
ー「赤ちゃんの頭のかたち測定」アプリの大規模データを活用し、頭のゆがみの程度と頭のかたちのバランスの変化、位置的頭蓋変形に関わる要因を調べるビッグデータ研究ー

株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下当社)は、慶應義塾大学医学部 小児科学教室 鳴海覚志教授らの研究グループと、乳児頭蓋形状の経時的変化と関連因子の解明に向け、前年度の取り組みを発展させた第二弾の共同研究を実施します。
本研究では、当社が提供するスマートフォンアプリ「赤ちゃんの頭のかたち測定」を介して収集された大規模な乳児頭蓋形状データを活用し、赤ちゃんの頭のゆがみの程度や、頭の幅と長さのバランスが月齢とともにどのように変化するのかを分析します。あわせて、性別や出生時の情報など、位置的頭蓋変形に関わる要因も解析し、赤ちゃんの頭のかたちに関する基礎データの整備を目指します。
本共同研究は、慶應義塾大学と当社が2024年度より進めてきた、鳴海覚志教授との共同研究に続く第二弾の取り組みです。前回の研究では、乳児の頭のかたちに関する基礎的な実態把握や関連因子の整理を進めており、その成果は近く論文化を予定しています。本研究は、前年度の取り組みで得られた知見を踏まえ、さらに大規模なデータを用いて、頭のゆがみの程度や頭のかたちのバランスが月齢とともにどのように変化するのかを明らかにしようとする、発展的な研究となります。今年度の共同研究は、そうした前年度研究の延長線上にある継続的な学術的取り組みとして位置付けています。

参考プレスリリース:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーが慶應義塾大学と共同研究契約を締結し頭蓋変形に関する研究を開始

│共同研究の背景:関心は高まる一方、基礎データはまだ十分とはいえない
赤ちゃんの頭のかたちは、乳児期の成長や寝かせ方、向き癖などの影響を受けやすく、多くの保護者にとって気がかりなテーマとなっています。近年は、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のための仰向け寝の推奨が広く定着したこともあり、乳児の頭のかたちに関する関心は国内外で高まっています。
一方で、これまでの研究は比較的小規模なものが多く、赤ちゃんの頭のゆがみの程度や頭のかたちのバランスが、月齢とともにどのように変わっていくのかを大規模に追ったデータはほとんど見られません。そのため、保護者への説明や経過観察の判断において、より多くの症例に基づいた基礎データの整備が求められています。

│共同研究の内容:アプリの大規模データを用いて、頭のかたちの変化を解析
本研究は、スマートフォンアプリ「赤ちゃんの頭のかたち測定」を介して収集された、匿名化済みの乳児頭蓋形状データを活用して行うビッグデータ研究です。アプリでは、保護者が赤ちゃんの頭頂写真を撮影し、鼻と両耳の位置を指定することで、頭のゆがみの程度や頭のかたちのバランスを数値として確認できます。
 本共同研究は、日本国内でも初となる(※注)30万超ダウンロード規模のアプリに蓄積された匿名化データを対象とする乳幼児に関するビッグデータ研究となります。乳幼児・育児領域におけるアプリ関連研究の多くが比較的小規模な調査を中心に進められている中、本研究は、世界的にみても稀な実利用に基づく大規模データを活用できる点に特徴があります。こうしたデータの解析を通じて、日常の育児に根ざした実態把握と、今後の医療・支援の質向上につながる知見の蓄積を目指します。
※注:2026年3月当社調べ

本研究では、アプリに蓄積されたデータをもとに、主に以下の点を分析します。
・赤ちゃんの頭のゆがみの程度が、月齢とともにどのように変化するか
・頭の幅と長さのバランスが、成長に伴ってどのように変化するか
・性別や出生時の情報などが、位置的頭蓋変形にどのように関わるか
これにより、赤ちゃんの頭のかたちに関する「よくある変化」と「注意して見るべき変化」を、より多くのデータに基づいて捉えられるようになることを目指します。

「赤ちゃんの頭のかたち測定」アプリについて
赤ちゃんの頭のゆがみは、向き癖など外部からの圧力が主な原因ですが、稀に病的変形があり、ヘルメット治療の対象となるのは、外部からの圧力による位置的頭蓋変形になります。赤ちゃんの頭囲が急成長する生後3か月~生後7か月頃までの間に、治療用のヘルメットを装着することで頭蓋変形を治療することが可能になっています。
赤ちゃんの頭のかたちの測定は、専用の3Dスキャナーだけでなく、「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」でも行うことが可能です。
当社が開発した「赤ちゃんの頭のかたち測定」は、保護者がスマートフォンで赤ちゃんの頭頂写真を撮影し、鼻と両耳の位置を指定することで、頭のゆがみの程度や頭のかたちのバランスを簡便に確認できる当社開発のアプリです。医療診断を行うものではありませんが、家庭で頭のかたちを見守るきっかけづくりや、受診を検討する際の参考情報として活用されています。累計30万ダウンロードを超えアプリの精度も向上しており、医師の論文発表等にもアプリデータが使用されています。アプリは医師監修の基に作られており、病院の診察の際にも役立てることもできますので、ぜひダウンロードしお役立てください。

※本アプリは医療機器ではありません。頭のゆがみに関する医学的な質問については専門医にご相談ください。

参考:アプリ開発等に関するプレスリリース
「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」累計ダウンロード数30万を突破
アプリの精度検証に関する共同研究の成果が国際学術誌に掲載
自治医科大学附属さいたま医療センターと「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」精度検証に関する共同研究を開始

│本研究が目指すこと:保護者への説明と、適切な経過観察の支えに
本研究で得られる知見は、赤ちゃんの頭のかたちが成長に伴ってどのように変化するかを示す基礎データとして、医療従事者が保護者へ説明する際の参考情報になることが期待されます。また、位置的頭蓋変形に関わる要因の理解が進むことで、経過観察や予防的な関わり方について、より分かりやすい情報提供につながる可能性があります。
当社は、医療機器の開発・製造・提供に加え、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の標準化・均てん化に資する学術的知見の蓄積と共有を重要な取り組みと位置付けています。医療機関・研究者の皆さまとの協働を通じて、臨床現場の意思決定に役立つ科学的根拠の創出と、医療提供体制の質の向上に貢献してまいります。

│慶應義塾大学病院「赤ちゃんの頭のかたち外来」と当社の支援体制
慶應義塾大学病院では、「赤ちゃんの頭のかたち外来」を通じて、小児科・形成外科・脳神経外科の多診療科が連携しながら、乳児の頭蓋変形に関する診療と研究を進めています。大学病院として、病的頭蓋変形を含む鑑別を踏まえた適正な頭蓋健診を行い、その知見を研究として蓄積し広く発信していく点が特長です。

当社は、頭蓋矯正用ヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」をはじめとする製品の開発・製造・販売に加え、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の標準化・均てん化に資する学術的知見の蓄積と共有を重要な取り組みと位置付けています。慶應義塾大学病院の「赤ちゃんの頭のかたち外来」との連携を通じて、臨床と研究の双方から、乳児頭蓋変形に関するより良い診療環境の整備を支援してまいります。

参考:慶應義塾大学病院に「赤ちゃんの頭のかたち外来」が開設z

│共同研究についてコメント

慶應義塾大学医学部 小児科学教室 鳴海覚志教授
2024年度に引き続き、今年度も乳児の頭のかたちのゆがみ(位置的頭蓋変形)をテーマとした共同研究を株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーと行うことになりました。乳幼児健診をしていると、ヘルメット治療を受けている赤ちゃんをしばしば見かけるようになりました。世の中の関心の高まりを実感しています。私たちは小児科、形成外科、脳外科の専門医が揃う大学病院の特性を活かし、赤ちゃんの頭のかたちのゆがみがどの程度存在するのか、月齢とともにゆがみがどのように変化していくのかについての研究を続けています。
今回の研究では、特にスマートフォンアプリを通じて蓄積されたビッグデータを解析します。本研究の成果により、多くのご家族が安心して育児を行えるようになることを期待しています。

│当社が行っている共同研究の取り組みについて
当社は「世界にまだない、選択肢をつくる。」というミッションのもと、多岐にわたる共同研究を推進しています。

◼︎2026年度の共同研究公募のお知らせ
乳幼児頭蓋変形の共同研究を3年連続で公募、ジャパン・メディカル・カンパニー<br> 脳神経外科用医療模型に関する共同研究を初公募、ジャパン・メディカル・カンパニー

◼︎2025年度までの共同研究の取り組み(抜粋)


医療機関
医療機関名テーマ
0歳からの頭のかたちクリニック

│当社と慶應義塾大学の取り組み 当社と慶應義塾大学は、乳児頭蓋変形と医療模型開発という二つの領域において、継続的に連携を重ねてきました。頭蓋変形に関する複数テーマでの共同研究に加え、慶應義塾大学病院における「赤ちゃんの頭のかたち」セミナーの共催、経鼻内視鏡手術シミュレーションモデルの開発と手術技能習得効果の検証など、臨床・教育・研究の各側面で協働を積み重ねています。
こうした取り組みは、個別の研究成果や製品開発にとどまらず、医療現場で求められる新たな知見を可視化し、より良い診療や教育のあり方を形にしていくための基盤となっています。今回の共同研究も、その継続的な連携の延長線上に位置付けられるものであり、乳児の頭のかたちに関する基礎データ整備をさらに前進させるとともに、保護者への説明、経過観察、適切な受診導線のあり方にまでつながる新たな知見の創出が期待されます。
当社は、慶應義塾大学との協働を通じて、臨床現場で得られる課題意識を研究へ、研究で得られた知見を医療現場へと還元する循環を強めていきます。今後も、両者の連携から生まれる知見や成果を積み重ねることで、乳児頭蓋変形に関する診療・評価・情報提供の新たなスタンダードづくりに貢献してまいります。

参考:
経鼻内視鏡手術シミュレーションモデルの開発と手術技能習得効果の検証
頭蓋変形に関する3テーマについて共同研究を開始
慶應義塾大学病院にて「赤ちゃんの頭のかたち」セミナーが開催