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【プレスリリース】ジャパン・メディカル・カンパニー社製の医療模型を用いた「第2回福島孝徳記念側頭骨解剖コース」が開催
2024.06.17
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下当社)が開発・製造・販売する精密立体医療模型KEZLEXを用いたハンズオンセミナーが福井大学と京都大学の共同で開催され、その製品力の高さが評価されました
先端技術である3Dプリンティングと当社独自の医療分野におけるモノづくりのノウハウが結集された精密立体医療模型KEZLEXは脳神経外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科等の先生方にその性能を高くご評価いただき、外科手術の手技を広く伝えていくハンズオンセミナーの場でご活用いただいております。
2024年6月1日(土)に京都教育文化センターを会場に、福井大学脳神経外科と京都大学脳神経外科の二校によるハンズオンセミナーが開催されました。若手脳神経外科医の手術技術向上を目的にした解剖セミナーで迅速かつ確実な頭蓋底外科手技の習得などをそのねらいとしています。
本ハンズオンセミナーではKEZLEXが使用され、参加いただいた医師からは再現性と削り心地等について「人体と遜色ない」とのご評価をいただいています。
今回のセミナーでご活用いただいた当社製の側頭骨モデルは、故福島孝徳先生と菊田先生(福井大学脳神経外科教授)と共に開発・改良した製品となっており、今回のハンズオンセミナーを機に、「福井モデル」と名づけられました。
セミナーを通じて参加医師が手技を磨き、技術力を向上させることが患者様の安心と健康につながります。当社も製品力を高め、ニーズにお応えする製品を開発することで医療業界の発展に貢献してまいります。
2023年3月に、福島孝徳先生に福井にお越しいただき、「第1回側頭骨セミナーwith福島孝徳」を開催しました。評判がすこぶる良かったことから、荒川教授のご高配のもと、2024年6月に第2回を京都大学で開催することを計画し、福島先生も大変楽しみにしておられました。願い叶わず福島先生が3月に急逝され大変残念に思います。しかし、昨年のコースで私自身、福島流の側頭骨の教育方法を十分学ばせていただいたので、ご家族にお願いし、「福島孝徳記念」と冠して第2回「福島孝徳記念」側頭骨コースを開催しました。新型の福井モデルとなり実習費用は3万円となりましたが、京都大学関連を中心として26名が参加してくれました。本コースがCadaver dissectionに比べて優れた点は、第一に清潔な環境で短時間(数時間)で終わること、第二にRetrosigmoid、Far lateral、Anterior & posterior transpetrosal、Tanslabyrinthineの5つのアプローチが自分一人で全てドリルできること、第三にモデルを左手で自由に回転させることによって、例えばanterior transpetrosal approachを側頭骨内側面から見たらどうなっているかなど、多方向から見た解剖が学べることが挙げられます。「みんな側頭骨がぜんぜん分かってない」という福島先生の言葉の真意を実習者は実感したと存じます。Cadaver と併用すると学習効果は倍増すると思います。
【Kezlex側頭骨モデルの有用性について】
今回の「福井モデル」は、Hypoglossal canalが青く、Carotid canalが赤く塗られ視認性が良くなりました。さらにV3、GSPNが追加されKawase, Glasscock triangleが明確になりました。内耳道硬膜が再現され、内耳道内に顔面・蝸牛・上下前庭提神経の4本の神経が配置されています。ドリリングが成功裡に完遂されると顔面神経がFallopian canalからgeniculate ganglion、GSPNまで連続して露出されます。本モデルでは解剖が忠実に再現されているため、実習者がドリリング中にミスをすると、例えば内頸動脈C6部が損傷されたり、内耳道硬膜を破ってしまったり、顔面神経が切れたり、と失敗が明らかになってしまいます。さらに周囲の人と比べると、自分の出来不出来もはっきり自覚されます。このため本ハンズオンは競争心があおられる「競技」としての側面もあるため楽しく感じられます。畢竟、みなさん最大限の注意を持って、集中して真剣にドリリングすることになります。短時間だからなしえることですが、これはCadaverにない本ハンズオンの特徴の一つと言えます。最後に、自分が削った側頭骨は、現在の自分の実力を示すメルクマールとして残り、「お土産」として持って帰っていただけます。「現時点の実力を示すドリリング後の側頭骨のお土産」は、更なる勉強へのモチベーションを高める、本ハンズオンの第4の利点と言えます。
京都大学 脳神経外科教授 荒川 芳輝 先生 第2回福島孝徳記念側頭骨解剖コースを2024年6月1日(土)、京都教育文化センターで福井大学と共同開催しました。本コースでは、参加者全員にドリルが準備され、それぞれが側頭骨モデルをドリリングしながら、解剖を習得することが目的となっています。今回は、菊田教授がジャパン・メディカル・カンパニーと開発されたKEZLEX側頭骨モデルを用いました。本モデルはかなり実物に近い形で顔面神経を含めた解剖が備わっております。丁寧にドリリングすることで、カダバー・サージカル・トレーニングとは、異なった角度での解剖学習が可能でした。参加者の先生方は、ドリリングに1日を費やして、側頭骨モデルをそれぞれのセンスのある芸術作品へと仕上げておられました。新たな解剖実習として魅力あるコースだと実感しました。是非、次回も若い先生方のために開催するように準備を進めます。
・KEZLEXについて
当社が開発・製造・販売する精密医療模型(KEZLEX)は人骨と同様の削り心地、人体の内部構造を再現しています。過去30年にわたり、脳神経外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科等の先生方と共に幾度もの改良の末に開発に至りました。医師の経験と3Dプリンティングをベースにする当社のモノづくりのノウハウが組み合わされたモデルです。国内外のハンズオンセミナーや、術前・術野でのシミュレーションなど、幅広い用途で利用されています。アメリカ、ヨーロッパ、中国、東南アジアなど、世界50ヵ国以上での導入経験を有しています。 https://www.kezlex.com/
先端技術である3Dプリンティングと当社独自の医療分野におけるモノづくりのノウハウが結集された精密立体医療模型KEZLEXは脳神経外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科等の先生方にその性能を高くご評価いただき、外科手術の手技を広く伝えていくハンズオンセミナーの場でご活用いただいております。
2024年6月1日(土)に京都教育文化センターを会場に、福井大学脳神経外科と京都大学脳神経外科の二校によるハンズオンセミナーが開催されました。若手脳神経外科医の手術技術向上を目的にした解剖セミナーで迅速かつ確実な頭蓋底外科手技の習得などをそのねらいとしています。
本ハンズオンセミナーではKEZLEXが使用され、参加いただいた医師からは再現性と削り心地等について「人体と遜色ない」とのご評価をいただいています。
今回のセミナーでご活用いただいた当社製の側頭骨モデルは、故福島孝徳先生と菊田先生(福井大学脳神経外科教授)と共に開発・改良した製品となっており、今回のハンズオンセミナーを機に、「福井モデル」と名づけられました。
セミナーを通じて参加医師が手技を磨き、技術力を向上させることが患者様の安心と健康につながります。当社も製品力を高め、ニーズにお応えする製品を開発することで医療業界の発展に貢献してまいります。
ハンズオンセミナーを主催した医師からのコメント
福井大学 脳神経外科教授 菊田 健一郎 先生 【第2回福島孝徳記念側頭骨セミナーを開催して】2023年3月に、福島孝徳先生に福井にお越しいただき、「第1回側頭骨セミナーwith福島孝徳」を開催しました。評判がすこぶる良かったことから、荒川教授のご高配のもと、2024年6月に第2回を京都大学で開催することを計画し、福島先生も大変楽しみにしておられました。願い叶わず福島先生が3月に急逝され大変残念に思います。しかし、昨年のコースで私自身、福島流の側頭骨の教育方法を十分学ばせていただいたので、ご家族にお願いし、「福島孝徳記念」と冠して第2回「福島孝徳記念」側頭骨コースを開催しました。新型の福井モデルとなり実習費用は3万円となりましたが、京都大学関連を中心として26名が参加してくれました。本コースがCadaver dissectionに比べて優れた点は、第一に清潔な環境で短時間(数時間)で終わること、第二にRetrosigmoid、Far lateral、Anterior & posterior transpetrosal、Tanslabyrinthineの5つのアプローチが自分一人で全てドリルできること、第三にモデルを左手で自由に回転させることによって、例えばanterior transpetrosal approachを側頭骨内側面から見たらどうなっているかなど、多方向から見た解剖が学べることが挙げられます。「みんな側頭骨がぜんぜん分かってない」という福島先生の言葉の真意を実習者は実感したと存じます。Cadaver と併用すると学習効果は倍増すると思います。
【Kezlex側頭骨モデルの有用性について】
今回の「福井モデル」は、Hypoglossal canalが青く、Carotid canalが赤く塗られ視認性が良くなりました。さらにV3、GSPNが追加されKawase, Glasscock triangleが明確になりました。内耳道硬膜が再現され、内耳道内に顔面・蝸牛・上下前庭提神経の4本の神経が配置されています。ドリリングが成功裡に完遂されると顔面神経がFallopian canalからgeniculate ganglion、GSPNまで連続して露出されます。本モデルでは解剖が忠実に再現されているため、実習者がドリリング中にミスをすると、例えば内頸動脈C6部が損傷されたり、内耳道硬膜を破ってしまったり、顔面神経が切れたり、と失敗が明らかになってしまいます。さらに周囲の人と比べると、自分の出来不出来もはっきり自覚されます。このため本ハンズオンは競争心があおられる「競技」としての側面もあるため楽しく感じられます。畢竟、みなさん最大限の注意を持って、集中して真剣にドリリングすることになります。短時間だからなしえることですが、これはCadaverにない本ハンズオンの特徴の一つと言えます。最後に、自分が削った側頭骨は、現在の自分の実力を示すメルクマールとして残り、「お土産」として持って帰っていただけます。「現時点の実力を示すドリリング後の側頭骨のお土産」は、更なる勉強へのモチベーションを高める、本ハンズオンの第4の利点と言えます。
京都大学 脳神経外科教授 荒川 芳輝 先生 第2回福島孝徳記念側頭骨解剖コースを2024年6月1日(土)、京都教育文化センターで福井大学と共同開催しました。本コースでは、参加者全員にドリルが準備され、それぞれが側頭骨モデルをドリリングしながら、解剖を習得することが目的となっています。今回は、菊田教授がジャパン・メディカル・カンパニーと開発されたKEZLEX側頭骨モデルを用いました。本モデルはかなり実物に近い形で顔面神経を含めた解剖が備わっております。丁寧にドリリングすることで、カダバー・サージカル・トレーニングとは、異なった角度での解剖学習が可能でした。参加者の先生方は、ドリリングに1日を費やして、側頭骨モデルをそれぞれのセンスのある芸術作品へと仕上げておられました。新たな解剖実習として魅力あるコースだと実感しました。是非、次回も若い先生方のために開催するように準備を進めます。
・KEZLEXについて
当社が開発・製造・販売する精密医療模型(KEZLEX)は人骨と同様の削り心地、人体の内部構造を再現しています。過去30年にわたり、脳神経外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科等の先生方と共に幾度もの改良の末に開発に至りました。医師の経験と3Dプリンティングをベースにする当社のモノづくりのノウハウが組み合わされたモデルです。国内外のハンズオンセミナーや、術前・術野でのシミュレーションなど、幅広い用途で利用されています。アメリカ、ヨーロッパ、中国、東南アジアなど、世界50ヵ国以上での導入経験を有しています。 https://www.kezlex.com/