大分県内初、国立病院機構 別府医療センターに「赤ちゃんの頭のかたち外来」を開設
ー大分県東部の地域周産期医療の拠点が、ヘルメット治療を含む適正な頭蓋健診体制を整備ー
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下当社)は、独立行政法人 国立病院機構 別府医療センター(大分県別府市)において、乳児の頭のかたち(ゆがみ)を専門に扱う「赤ちゃんの頭のかたち外来」が開設されたことをお知らせします。本外来は、大分県内の医療機関として初めて「頭のかたち外来」を新規開設し、ヘルメット治療の提供体制を整備する取り組みとなります。
本外来では、赤ちゃんの頭のかたちに関する相談に対し、医学的根拠に基づいた頭蓋健診とエックス線撮影等による病的変形の鑑別診断を行い、適正な評価を実施します。そのうえで、月齢や発達段階、症状の程度に応じて、ホームケアの指導・経過観察・必要な検査や治療選択肢の提示を行い、地域における適正な診療導線の確立を目指します。
│開設の背景:相談ニーズの増加と専門的評価につなげる導線づくり
赤ちゃんの頭のかたちに関する相談は、生活様式や育児環境の変化、SNS等における情報の氾濫を背景に増加傾向にあります。また、SIDS(乳幼児突然死症候群)予防のための仰向け寝の生活指導が広く行われていることも背景の一つとして、向き癖による位置的頭蓋変形が顕在化しやすい状況があります。
こうした状況を踏まえ、地域の中核医療機関において、鑑別を含む適正な頭蓋健診と分かりやすい説明、必要時に専門的評価へつなぐ導線の整備が求められています。
2025年12月の別府市議会において、同議会議員 穴井宏二氏が「0歳からの頭のかたち・ヘルメット治療」を一般質問され、頭蓋変形の原因や治療開始時期、費用負担のあり方などが具体的に議論されました。公的な場で論点が整理され、正確な情報に基づく議論が進んでいることは、赤ちゃんの頭のかたちに関する課題やヘルメット治療に対する社会的理解が着実に深まっていることの表れと捉えています。なお、5月20日に大分にて当社が共催する「大分小児頭のかたちセミナー2026」に穴井議員にもご参加いただき開会のご挨拶を頂戴する予定です。
参考URL:べっぷ市議会だより No.181 2026年2月1日号
│外来の特長:鑑別を含む評価と、段階的な治療選択の提示
本外来では、位置的頭蓋変形と頭蓋縫合早期癒合症等の病的頭蓋変形の鑑別を含め、医師の診察に基づき適正な評価を行います。
診断結果に基づき、月齢や発達に合わせたケア(例:体位調整、タミータイム等)の案内や経過観察を行い、治療の必要性が認められる場合にはヘルメット治療を含む選択肢を提示します。保護者の抱える不安に対し、評価・説明・次のアクションが整理された受診体験を提供することで、適正な診療導線の確立を後押しします。
│一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構の認定について
別府医療センターは一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構の「認定治療医療機関」となっています。同機構は頭蓋健診およびヘルメット治療の質の担保を目的に、医療機関・医師に対し所定の要件を設定しています。
- 所属する医師が機構の認定研修(※注)を受講し、認定試験に合格していること
- 頭蓋健診と頭蓋矯正治療を行う大学病院・こども病院の実地見学を行うこと
- 鑑別診断に必要なエックス線等の設備を保有していること
認定医療機関において、エックス線(レントゲン)やCTによる適正な頭蓋健診を行い、病的要因を除外したうえで必要な場合のみヘルメット治療を導入することが、同機構が推奨する「頭のかたち外来」と「適正なヘルメット治療」です。
なお、本外来を担当する別府医療センター小児科医長 古賀寛史先生、形成外科医長 進来塁先生は、同機構認定の「第7回 位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」に参加し、位置的頭蓋変形と病的頭蓋変形の鑑別、保護者への説明のあり方、記録・リスクマネジメント、多職種連携による受診導線の整理、ならびに海外の診療現場の知見共有など、適正な頭蓋健診とヘルメット治療を支える実務的な論点を学んでいます。こうした学びを踏まえながら外来の準備を進めることで、受診時の評価から説明、必要時の対応までがより丁寧に行われる体制づくりにつながることが期待されます。
関連サイト:一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構
※認定研修について:赤ちゃんの頭のゆがみ、適正診療の「標準化」へ 医師・助産師・弁護士・シンガポールの専門医が東京に集結
(古賀先生のコメント掲載)
│別府医療センターについて:地域周産期医療の拠点として赤ちゃんの健やかな成長を支える

別府医療センターは、483床を備える国立病院機構の基幹病院であり、大分県東部エリアの「地域周産期母子医療センター」として、NICU(新生児集中治療室)を完備した高度な周産期・小児医療を担っています。
この強固な医療基盤のもと、新たに「赤ちゃんの頭のかたち外来」を整備しました。妊娠・出産から産後ケアまでを包括的にサポートしてきた同院が、専門的な相談窓口を明確にすることで、県内における適正な頭蓋健診と治療選択へのスムーズな導線を実現。地域のご家族に、より一層の安心と健やかな育児環境を提供してまいります。
参考リンク:別府医療センター 赤ちゃんの頭のかたち外来
│別府医療センター 外来担当医よりコメント

別府医療センター小児科医長 古賀 寛史先生
【略歴】
1999年 長崎大学卒業
1999年 福岡市立こども病院 小児科
2000年 九州大学医学部附属病院 小児科
2001年 国立病院機構 九州医療センター 小児科
2002年 綜合病院 山口赤十字病院 小児科
2005年 大分県立病院 新生児科
2009年 国立病院機構 別府医療センター 小児科
【学会活動】
日本小児科学会
日本成育医療学会
日本周産期・新生児医学会
日本人類遺伝学会
日本遺伝カウンセリング学会
本外来では、以下の2点を中心に診療を行います。
1. 頭蓋変形の正確な診断:頭蓋縫合早期癒合症など治療を要する病的頭蓋変形と位置的斜頭症との鑑別を行います。
2. 位置的斜頭症に対するヘルメット療法:頭蓋骨の成長が活発な生後早期に専用のヘルメットを装着することで、頭の形を整える治療です。適切な時期に開始することが効果につながるため、気になる症状がある場合はお早めにご相談ください。

別府医療センター形成外科医長 進来 塁先生
【略歴】
2012年 大分大学卒業
2014年 兵庫県立こども病院 形成外科
2016年 大分市医師会立 アルメイダ病院 形成外科
2020年 別府医療センター 形成外科医長
私たちは、そうした切実な声にお応えしたいという想いから、この度大分県で初となる「頭のかたち外来」を開設いたしました。当外来では小児科と密接に協働し、まずは「病的な変形(頭蓋縫合早期癒合症など)」ではないか、治療が必要な状態か、医学的根拠に基づいた正しい診断を行います。
丁寧な診察を通じて、ご家族の不安に寄り添い、お子様の健やかな成長を共にサポートしてまいります。
どうぞお気軽にご相談ください。
│地域医療との連携および医療従事者向けの啓発について
同院における「赤ちゃんの頭のかたち外来」の開設に伴い、大分県内の医療機関や地域の小児科医・産婦人科・助産師・保健師等、小児新生児医療に携わる医療従事者へ正確な情報を届けることを目的に、2026年5月20日(水)に「大分小児頭のかたちセミナー2026」(主催:大分県東部小児科医会)を会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で開催します。
【セミナー概要】
「乳児における頭蓋の健診と検診」
長坂 昌平先生(産業医科大学 脳神経外科 助教)
「病的頭蓋変形に対する早期診断の意義」
古賀 寛史先生(別府医療センター 小児科 医長)
「当院で経験した頭蓋縫合早期癒合症」
進来 塁先生(別府医療センター 形成外科 医長)
「当院における頭蓋変形のスクリーニングと鑑別診断
~位置的頭蓋変形から症候性疾患へのアプローチ~」
頭蓋健診と頭蓋矯正治療について、いま知っておくべき最新の知見を学んでいただける機会となっております。
本セミナーは医療従事者の方であればどなたでもご参加が可能です。参加をご希望されます方はこちら(choice@japanmedicalcompany.co.jp)までお問い合わせください。
│今後の展望:適正な頭蓋健診の普及と、診療導線の均てん化へ
当社は、医療機器の開発・製造・提供に加え、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の標準化・均てん化に資する学術的知見の蓄積と共有を重要な取り組みと位置付けています。本外来の開設を契機に、医療機関と連携しながら、鑑別を踏まえた適正な診療導線の整備を後押しし、赤ちゃんとご家族が安心して相談できる環境づくりに貢献してまいります。