赤ちゃんの頭のかたちを地域で支える体制づくりへ 新潟県助産師会主催のセミナーに小児科医・脳神経外科医・助産師ら130名超が参加
― 「新潟小児頭のかたちSummerセミナー2026」で、適正な頭蓋健診、病的頭蓋変形との鑑別、保護者支援を議論┃ジャパン・メディカル・カンパニー共催 ―
【本リリースのポイント】
- 新潟県助産師会が主催、ジャパン・メディカル・カンパニーが共催し、会場・オンライン計130名超が参加
- 小児科・脳神経外科・助産の各視点から、予防的な生活支援、病的頭蓋変形との鑑別、保護者支援、専門医療への紹介を共有
- 県議会議員も参加し、新潟県における相談・診療導線と地域支援のあり方を多職種で議論

株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下「当社」)は、公益社団法人新潟県助産師会が主催し、当社が共催した「新潟小児頭のかたちSummerセミナー2026」を、2026年7月25日(土)に新潟ユニゾンプラザとオンラインのハイブリッド形式で開催しました。
当日は、会場に30名強、オンラインに100名超、計130名を超える医師、助産師、看護職、地域母子保健関係者らが参加しました。サウジアラビアからはDr. Ahmed Fawziが特別参加し、日本における乳児頭蓋変形の予防、病的頭蓋変形との鑑別、保護者支援、多職種による地域医療連携に関する講演を受講しました。
小児科、脳神経外科、助産の各視点から、乳児頭蓋変形の基礎知識、予防的な生活支援、病的頭蓋変形との鑑別、専門医療への紹介、保護者支援について学び、総合討論では「新潟県における本領域への対応と今後の指針」をテーマに、地域の相談・診療導線について意見を交わしました。
すべての頭のゆがみにヘルメット治療が必要なわけではありません。助産師や保健師等が保護者の不安や赤ちゃんの変化を受け止め、必要に応じて医師へつなぎ、医師が医学的に評価した上で、向き癖等に関連する位置的頭蓋変形と、頭蓋縫合早期癒合症等の病的頭蓋変形を鑑別することが重要です。その上で、月齢、重症度、発達、自然経過等を踏まえ、必要な支援や治療を選択します。
│地域母子保健の現場で高まる、赤ちゃんの頭のかたちへの関心
新生児訪問、乳児健診、産後ケア、日常診療など、出生後早期に家庭と接点を持つ助産師、保健師、小児科医療関係者は、保護者から赤ちゃんの頭のゆがみについて相談を受ける重要な立場にあります。
本リリースでいう「頭蓋健診」とは、乳児の頭の形状を医学的に評価し、位置的頭蓋変形と、頭蓋縫合早期癒合症等の病的頭蓋変形を鑑別し、必要に応じて専門医療へつなぐ診療を指します。
保護者の不安に適切に応え、治療が必要な乳児を適切な時期に専門医療へつなぐには、地域の多職種が共通の基礎知識を持ち、それぞれの役割を理解することが欠かせません。
本セミナーは、日本医師会生涯教育講座として開催されました。当社は、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の普及・啓発に取り組む立場から、開催を支援しました。
│県政の立場からも参加
本セミナーには、来賓として新潟県議会議員の斎京四郎先生をお迎えしました。
斎京先生は、自身の子どもの頭蓋変形を早期に発見してもらった経験にも触れ、正しい知識と病的頭蓋変形の鑑別診断と早期発見の重要性、助産師や保健師が担う役割、県民への情報発信についてコメントしました。
赤ちゃんの頭のかたちに関する不安は、個々の家庭だけの問題ではなく、母子保健、乳児健診、産後ケア、医療機関連携に関わる地域課題でもあります。
医療関係者と県政の担い手が同じ場で課題を共有したことは、新潟県における相談体制と専門医療への紹介導線を検討する上で意義のある機会となりました。
なお、斎京先生のブログでも本セミナーについてご紹介いただき、赤ちゃんの頭のかたちに関する正しい知識の普及や、地域における早期発見・相談体制の重要性について発信いただきました。
斎京先生のブログ:名医活躍!「新潟小児 頭のかたちSummerセミナー2026」開催

【セミナー開催概要】
名称:新潟小児頭のかたちSummerセミナー2026
日時:2026年7月25日(土)15:00~17:00
会場:新潟ユニゾンプラザ
開催形式:会場・オンラインによるハイブリッド形式
主催:公益社団法人新潟県助産師会
共催:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー
後援:新潟県医師会、新潟県小児科医会、新潟県はまぐみ小児療育センター
参加者数:会場30名強、オンライン100名超
※日本医師会生涯教育講座として開催
【座長・演者とプログラム】
座長
西山 健一先生(新潟県はまぐみ小児療育センター 診療部長)
池田 かよ子先生(公益社団法人新潟県助産師会 会長)
開会挨拶
池田 かよ子先生(公益社団法人新潟県助産師会 会長)
来賓挨拶
斎京 四郎先生(新潟県議会議員)
招聘演題
・細野 茂春先生
「頭蓋変形の基礎知識 − ご両親の心配・要望に適切に対応するために −」
・江藤 宏美先生
「赤ちゃんの頭蓋変形の予防戦略 − 助産師が担う早期介入と保護者支援 −」
・西巻 滋先生
「0歳からの頭のかたちクリニックの臨床データから見える赤ちゃんの頭のかたち」
総合討論
テーマ:「新潟県における本領域への対応と今後の指針について」
司会:西山 健一先生(新潟県はまぐみ小児療育センター 診療部長)
┃登壇者コメント

斎京 四郎先生
新潟県議会議員
冒頭でも述べさせていただきましたが、私個人としても子どもの頭蓋変形を早期に発見していただいた御礼も兼ねてご挨拶をさせていただきました。やはり正しい知識、そして経験の蓄積から生まれた早期発見の力は医学の技術的進歩に勝るとも劣らない「慧眼」であり、講座内容を通して助産師や保健師の皆様の役割の大きさについて改めて認識を新たにすることができました。
今後とも医療の現場の正しい情報の発信を多くの県民に知ってもらうために県議会活動を通じて啓発活動に努めて参りたいと思います。

西山 健一先生
新潟県はまぐみ小児療育センター 診療部長
国際神経内視鏡連盟理事長(International Federation of
Neuroendoscopy: IFNE, President)
ご参加いただいた医療従事者の皆さまに、心より感謝申し上げます。また、素晴らしい機会を企画・運営された助産師会の皆さまの熱意に深く敬意を表します。
乳幼児の頭蓋変形において、助産師や保健師の皆さまは早期発見を担う重要なゲートキーパーです。今回ご出席いただいた県議の先生方とも連携し、他県の先進事例を参考に健診制度の確立や公的助成など新潟県独自の支援体制を少しずつ整えていきたいと思っております。
一般市民への公正な機会提供と多職種が知識を共有する健診、専門医による科学的根拠に基づいた透明性の高い保険診療、この両者が一つとなり、質の高い医療が新潟に根付くよう、今後も力を尽くしてまいります。

池田 かよ子先生
公益社団法人新潟県助産師会 会長
「今日の常識は明日の非常識」という名言があります。時代や環境の変化によって、正しいとされていたルールや当たり前(常識)が、いとも簡単に覆ることを表す言葉です。「向き癖は自然に治る」ではなく、新しい知見やエビデンスをもって、母子に寄り添いたいと思います。

細野 茂春先生
公益社団法人日本小児科学会諮問委員
一般社団法人日本頭蓋健診治療研究会 理事長
一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構 理事長
自治医科大学 客員教授
日本大学 客員教授
公益社団法人地域医療振興協会練馬光が丘病院小児科顧問
これは、ひとえに小児科医がこの疾患に対して正しく向き合うことなく「自然に治る」という認識のもとでご両親と対峙してきたことによるものと認識しております。SNS全盛の時代において、位置的頭蓋変形の予防は周産期医療者の協力なくして、ご両親に正しい情報を届けることはできません。
周産期医療従事者の中でも、妊婦および母親と最も密に接するのは助産師の皆さま方です。助産師の皆様こそが、正しい情報を最も自然な形で家庭に届ける担い手であります。このたび、新潟助産師会主催で開催された「新潟小児頭のかたちサマーセミナー2026」は、頭のかたちの診療に大きな転換点をもたらすものと感じております。頭のかたちが変形していく時期は、産後うつ病の好発時期と重なることから、出産前からの情報提供によって、一つでも母親の心配事を取り除いていくことが必要と考えております。

江藤 宏美先生
公益社団法人日本助産学会 理事
一般社団法人長崎県助産師会 会長
一般社団法人日本頭蓋健診治療研究会 理事
長崎大学生命医科学域保健学系 教授
乳幼児の頭蓋変形を取り巻く環境については、社会的な認知や相談体制は整いつつある一方で、「自然に治る」「気にしすぎ」といった誤解も依然として多く、正しい知識の普及と早期相談・適切な医療への橋渡しが重要であると考えています。本セミナーでは、小児科医、脳外科医、助産師をはじめとする看護職等、関連企業など多職種が一堂に会し、予防から診断・支援までを共有できたことは大変有意義であり、今後の連携の広がりを期待しています。

西巻 滋先生
0歳からの頭のかたちクリニック表参道神宮前 院長・研究室長
横浜市立大学 名誉教授
具体的に申し上げます。診療は出生前から始まります。赤ちゃんや母親自身の骨を強くするためには妊娠前~妊娠中にビタミンDが足りている状態を作りたいです。適切なビタミンDやカルシウムの摂取をすすめ、日光浴を過度に忌避しないことです。これを産科医や助産師から指導してください。また胎児エコーで頭蓋形状を観察することを実施してほしいと思います。出産後はおよそ3か月間、適切な抱っこ、体位変換、タミータイムなどを心がけてください。それで頭蓋変形を起こさずに済ませることが十分に可能です。産科医、小児科医、助産師や看護師、保健師が指導しましょう。 そして出産時から赤ちゃんの頭蓋形状の診察を続けたいです。必要だと判断されたのなら専門家に紹介してください。治療の効果を考えますと生後5~6か月より前には受診できればと思います。治療には小児科医以外にも小児外科医、脳神経外科医、形成外科医などが対応します。
ここ新潟から、多職種で赤ちゃんの頭のかたちを見守る体制づくりを目指したいと思います。
┃今後の展望:全国での均てん化と、都道府県・広域地方単位での集約化へ
赤ちゃんの頭のかたちに関する相談に地域で適切に対応するには、出生後早期に家庭と接点を持つ助産師・保健師、乳児健診や日常診療を担う小児科医、専門的な鑑別や治療判断を担う脳神経外科医・形成外科医等が、それぞれの役割を理解し、切れ目なく連携する必要があります。
一方、頭蓋縫合早期癒合症等の病的頭蓋変形との鑑別、画像診断、高度な治療判断、外科的治療、術後管理など、高い専門性を要する機能を、すべての地域・医療機関が個別に持つことは現実的ではありません。
そのため、保護者への情報提供、予防的な生活支援、身近な相談対応、頭蓋健診、専門医療への紹介判断に必要な知識を全国へ広げると同時に、専門的な診療機能、症例、知見、教育・研究機能を、都道府県またはそれを越える広域地方単位の中核医療機関へ集約することが重要です。
新潟県においても、助産師、保健師、小児科医等が地域で保護者の相談を受け止め、専門的な評価が必要な乳児を、新潟県はまぐみ小児療育センターを筆頭とする中核医療機関へ円滑につなぐ体制が必要です。さらに、中核医療機関に蓄積された診療プロトコル、画像評価の知見、保護者への説明方法、治療経験を、地域の医療・母子保健の現場へ還元する循環を構築することが求められます。
当社は、新潟県助産師会を筆頭とする全国の医師会・小児科医会・助産師会・産婦人科医会、地域の医療機関、専門医、行政・関係団体の皆さまとの連携を通じ、全国における適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の均てん化と、都道府県・広域地方単位における専門的な相談・診療・教育機能の集約化を両輪として、赤ちゃんとご家族が身近な地域で安心して相談でき、必要な場合には遅滞なく専門医療へつながる体制づくりに取り組んでまいります。